フックの法則は 線形弾性 を表す近似で、小さな変形の範囲では復元力が変位に比例するという関係です。常に成り立つ基本法則というより、線形領域でよく当てはまるモデルです。
ばねの形(力-変位)
変位 x に対して
F = -k x
k はばね定数です。負号は力が平衡点へ戻す向きであることを示します。ポテンシャルエネルギーは
U(x) = 1/2 k x^2
です。
等価ばね定数
直列:1/k_eq = 1/k1 + 1/k2 + ...
並列:k_eq = k1 + k2 + ...
材料のフックの法則(応力-ひずみ)
一次元の線形弾性では
σ = E ε
(σ: 応力、ε: ひずみ、E: ヤング率)。長さ L、断面積 A の一様な棒の等価ばね定数はおおよそ k ≈ EA/L です。
適用範囲
小ひずみの弾性領域で有効ですが、大変形では非線形弾性、粘弾性、ヒステリシス、塑性変形や破壊が現れます。
振動との関係
ばね-質点系では
ω = sqrt(k/m)
T = 2π sqrt(m/k)
となり、k が固有振動数を決めます。
よくある混同
- k は材料だけでなく形状(長さ・断面など)にも依存します。
- 負号は方向で、力の大きさは |F| = k|x| です。