非線形ダイナミクスは、運動方程式が状態変数に対して線形でない系を扱います。重ね合わせが成り立たないため、振幅依存の周期、多重平衡、極限周期、分岐、カオスなどが現れます。
非線形の例
三角関数や高次項が入ると非線形になります。
θ¨ + (g/ℓ) sin θ = 0
x¨ + x + α x^3 = 0
小さな非線形項でも、時間発展で効果が蓄積し長期挙動を支配することがあります。
位相空間と固定点
多くの系は
x˙ = f(x, t)
と書けます。位相空間で平衡点(固定点)と安定性、周期軌道などの不変集合を調べます。
線形化と限界
平衡点 x* 近傍では
δx˙ ≈ J(x*) δx
で近似できますが、これは局所的な記述で、離れた領域では非線形項が軌道構造を大きく変えます。
分岐
パラメータ変化により平衡点や周期軌道の数・安定性が変わる現象を分岐と呼びます(鞍結、ピッチフォーク、Hopf、周期倍分岐など)。
極限周期と自励振動
一部の非線形系では安定な周期軌道(極限周期)が現れます。反デア・ポール振動子では有効減衰が振幅依存となり、系が一定の振幅に収束します。
よくある落とし穴
- 線形近似は平衡点近傍でのみ有効です。
- 小さなパラメータ変化が質的な挙動変化を起こします。